公証人役場での定款チェック
登記時に必要となる定款は、公証人役場で認証されている必要があります。
認証時には細かい文言などもチェックされるため、作成した定款をいきなり認証手続きへ進めると、訂正箇所の指摘等によりスムーズに認証されない可能性があります。
後の認証手続きをスムースに進めるためにも、作成した定款は公証人役場で内容を事前チェックしてもらうとよいでしょう。
以下、解説となります。
公証人役場の選定
まずは定款認証を受ける公証人役場を決めましょう。
定款認証を受ける公証役場は「会社の住所(本店所在地)と同一の都道府県にある公証役場」となります。
「公証役場 東京」などで検索すると簡単に確認することができます。
実質的支配者となるべき者の申告書の作成
平成30年11月30日から株式会社、一般社団法人、一般財団法人設立時における定款認証時に「実質的支配者となるべき者の申告書」が必要となりました。
(私は平成30年10月に定款認証を行ったため不要でした)
これは法人成立時の実質的支配者が暴力団員等ではないことを申告するための資料です。
日本公証人連合会ホームページに申告書がありますのでそちらを記入し、電子署名を付加したPDFファイルに変換しメールで提出すればOKのようです(書面直接持参、FAX、郵送でも対応可能な模様)。
定款原案チェック依頼時に、定款と合わせて送付するとよいでしょう。
詳細は日本公証人連合会ホームページを参照ください。
実質的支配者となるべき者の申告制度が2018年11月30日よりスタート
事前チェックの依頼
対象の公証人役場へ連絡し、定款原案の事前チェックを依頼しましょう。
以下、実際に私が行った公証人役場への依頼やりとりです。
①電話して定款の事前チェックについて質問
その際に認証はオンラインによる電子認証申請を行うことも伝えました。
②事前チェックをするのでメールで原案を送付くださいとの回答
私が利用した公証役場はメールでの原案チェックでしたが、FAXによるチェックの場合もあるようです。
このあたりは利用する公証役場により異なりますのでご注意ください。
③指定されたアドレスに原案を添付しメール送信
原案をPDF化して添付しました。
あくまでも内容チェックなので、このタイミングでPDFに電子証明書を付加する必要はありません。
④数日後に訂正箇所の指摘を受領
細かな文言の修正と設立時の株式発行数についてアドバイスを貰いました。
(設立時の株式発行数は発行可能株式総数の全量ではなく一部とするのが一般的ですとのアドバイス)
指摘箇所の修正と再確認の依頼
指摘部分を修正したら、再度内容を確認してもらいましょう。
以後、確認OKとなるまで、修正、再確認依頼を繰り返す必要があります。
私の場合は、訂正箇所2つとアドバイス1つの指摘を受け、2回目の依頼で確認OKとなりました。
以上が公証人役場での定款チェックについての解説、記録となります。
次回は証明書付きの電子定款作成についてを書き綴ります。
ご購読ありがとうございました。
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